このドキュメントは、CloudTesting™ Stationのファームウェアと機種の選び方について説明します。
CloudTesting™ Stationは、半導体デバイスを測定・解析する測定器です。 アドバンテストが半導体テスタの開発で培ってきた技術が惜しみなく注ぎ込まれており、高度な測定を簡単に実施できるように設計されています。
CloudTesting™ Stationは2つの機種と2つのファームウェアがあります。 測定できる項目は、それぞれのファームウェアと機種で異なります。 そのため、適切なファームウェアと機種を選択する必要があります。
ファームウェアを選ぶ
CloudTesting™ Stationは、CX1000_MCUとMEMORY_TYPE_Fの2つのファームウェアが利用できます。 ファームウェアは対象とするデバイスを測定する機能を持っています。 よって、ファームウェアは測定するデバイスの種類から選びます。
ファームウェアの対象デバイスは、下表を参照してください。
ファームウェア | デバイスの種類 |
---|---|
CX1000_MCU | マイコン、ロジックIC、ADC、DAC、センサなど |
MEMORY_TYPE_F | フラッシュメモリ、DRAM、SRAM、SDカード、EEPROMなど |
もし測定するデバイスが上記の表にない場合は、お気軽にお問い合わせください。
機種を選ぶ
CloudTesting™ Stationは、CX1000PとCX1000Dの2つの機種が利用できます。 それぞれの機種は、測定チャンネルと呼ばれる測定端子を持っています。 測定チャンネルの数は、機種ごとに異なります。 よって、機種は測定するデバイス・ピンの数と種類から選びます。
測定チャンネルの仕様は、下表を参照してください。
測定チャンネル | 主な機能 | CX1000P | CX1000D |
---|---|---|---|
I/O | デジタル信号の印加 | 32チャンネル | 128チャンネル |
Power Supply | 電源電圧の印加 | 2チャンネル | 8チャンネル |
Arbitrary Waveform Generator | アナログ信号の発生 | 1チャンネル | 4チャンネル |
Digitizer | アナログ信号の取り込み | 1チャンネル | 4チャンネル |
Reference Voltage Supply | 基準電圧の印加 | 2チャンネル | 8チャンネル |
例
最後に、1ビットデジタル加算器を例にして、ファームウェアと機種を選ぶ流れを確認してみましょう。
はじめにファームウェアを選択します。 デバイスの種類はロジックICなので、CX1000_MCUファームウェアを選択します。
次に機種を選択します。 1ビットデジタル加算器のピンは、下表のように測定チャンネルへ接続します。
ピン名 | 測定チャンネルの種類 | 測定チャンネル番号 |
---|---|---|
VDD | Power Supply | 1 |
A | I/O | 1 |
B | I/O | 2 |
S | I/O | 3 |
C | I/O | 4 |
この場合、測定チャンネル数はCX1000Pで十分なので、CX1000Pを選択します。